合格体験記

登録実務講習の合格体験記(2017年度・田口泰久)

goukaku

基本情報

  • 受講日:2018年1月11日(木)・12日(金)
  • 投稿者:田口泰久(管理人)
  • 実施機関:TAC(渋谷校)
  • 受講料:21,000円

自己紹介

 私は「宅建ナビ」の管理人の田口泰久と申します。2017年10月に行われた宅建試験を受験し、無事に合格することができました。

 現時点では宅建士として仕事をする予定はないので、「宅地建物取引士試験の合格者」のままでも問題ありませんでしたが、登録実務講習がどんなものなのか個人的に興味があったので、年明けの2018年1月にTAC渋谷校で行われた「第1日程」を受講しました。

 この合格体験記では、登録実務講習の全体的な流れや2日間のスクーリングの内容、修了試験の対策方法・感想だけでなく、その後の宅建士の資格登録手続き・取引士証の交付申請までの流れもあわせてご紹介いたします。

 なにかご不明な点・感想・ご質問等がありましたら、どんな些細なことでも構いませんので、ページ最下部のコメント欄からお気軽にご連絡ください。

登録実務講習の受講記録

 以下、受講中に書き留めておいた時間・内容等に関する記録や、受講中に感じたことなどを簡単にまとめておきます。これから勉強を始める方に参考にしていただければ幸いです。

講習の申し込み

2017年11月30日

登録実務講習のパンフレット
登録実務講習のパンフレット

写真付きの受講証
写真付きの受講証

 TAC渋谷校にて登録実務講習の申し込みを済ませる。申し込みのさいにタテ3cm×ヨコ2.4cmの顔写真が必要らしいけど、そんな小さいサイズの顔写真は持ってないので、わざわざ撮らなきゃいけない…面倒くさい。

管理人管理人

宅建の資格登録時・取引士証の交付申請時にも同サイズの顔写真が必要になります。よって、資格登録や交付申請まで考えていらっしゃる方は、登録実務講習の申込時にきちんとした服装で撮っておきましょう。

 ちなみに、申込んだ講座は2018年1月11日・12日にTAC渋谷校で行われる「第1日程」。受講料21,000円は他の業者と比べると割高かもしれないけど、今回は自宅の近くで受講できるメリットを優先することに。

管理人管理人

登録実務講習の実施機関によっては、受講料が1万円を切るところもあります。大手ゆえの安心感・立地の良さを取るのか、それとも割安感を重視するのか、考え方は人それぞれだと思いますので、いろいろと見比べてご自身に合う実施機関をお選びください。

通信学習

2017年12月9日

TACから送られてきた教材
TACから送られてきた教材

教材一覧
教材一覧

 教材が到着。スクーリングの前にWEB講義を受けておく必要があるみたい。どんな感じなのか軽くチェックしてみたところ…1回あたり2時間以上の講義が3回分もあるじゃないか。

 とりあえず、今すぐ観る気にはならないので年内は寝かせておこう。

  • 通信学習 第1回:2時間26分07秒
  • 通信学習 第2回:2時間20分03秒
  • 通信学習 第3回:2時間29分26秒

2018年1月6日(勉強時間:230分)

TAC WEB SCHOOLのWeb講義1
TAC WEB SCHOOLのWeb講義1

TAC WEB SCHOOLのWeb講義2
TAC WEB SCHOOLのWeb講義2

 登録実務講習の1回目の講義を受講。最初は1.4倍で聞いていたけど、聞き流すぐらいで良さそうなので、途中から1.8倍でさらっと聞き流す。

 試験対策の講義というよりは実務に関係するところをさらっと復習する、みたいな感じなのかも。修了試験対策はスクーリングでガッツリやりましょうってことなのかな。とりあえず一気に講義を聞いてしまおう。80分

 登録実務講習の2回目の講義を受講。再生速度を2倍にしてさらっと聞き流した。70分

 登録実務講習の3回目の講義を受講。再生速度を2倍にしてさらっと聞き流した。これで事前の講義は全て終了。後日、レジュメの問題と確認テストをやっておけば大丈夫かな。80分

管理人管理人

事前の通信学習の講義は、さらっと聞き流す感じでOKです。確認テストはスクーリングの前日までにひととおり解いておきましょう。ほとんど同じ問題が修了試験で出題されます。

スクーリング1日目

2018年1月11日

校舎1階に置かれている案内ボード
校舎1階に置かれている案内ボード

教室の入口の案内
教室の入口の案内

9:10

 TACに到着。今日の登録実務講習は2つの教室で行うみたいで、教室は登録実務講習番号で最初から振り分けられていた。

 私が受講した304教室は3人掛けの机が横に3つ、縦に6つあって、全部で54人が座れるぐらいの広さ。ここに20人が入るみたいだから、まぁ余裕はある感じなのかな?

 年齢層は、男性は40代・50代ぐらいが半数以上で、次に30代って感じ。女性は30代の方が多そうな感じ。男女比はちょうど3:2(12人・8人)。

9:25

 講師の方が入室。中央線が20分遅れたので、到着がギリギリになったらしい。

9:30

 講習開始。まず始めにクラスの確認があった。3人が教室を間違えていたらしく、8階の教室に移動して行った。

 続いて、講師の方の自己紹介。非営利法人に所属していて、いろんな企業の研修などを担当しているらしい。60代ぐらいの年配の男性。

 ちなみに、この方が担当したクラスの合格率は99.9%らしい。今までに落ちた人は1人、2人ぐらいしかいないとのこと。さ、さ、3人目にはなりたくない!

9:35

 1人が教室に入ってきた。この人は8階から来たのかな…?とりあえずこれで20人全員が揃った。出席率100%。すばらしい。

 まずは講義の案内と雑談。挙手によるアンケートは以下のとおり。

  1. 確認テストなどを完ぺきに準備してきた人:20人中半分ぐらい
  2. 今すでに宅建業者で働いている人:20人中4人
  3. これから宅建業者で働く予定のある人:20人中0人

 ちなみに、私はこの時点で確認テストを1問も解いていないにもかかわらず、1.のアンケートでしれっと手を挙げたので(おいおい)、実際は半分もいないはず。

 また、登録実務講習を受けるのは、すでに宅建業者で働いている人やこれから働く予定のある人ばかりだと思っていたので、2.と3.の結果はちょっと意外。もしかしたら金融機関で働いている方が多いのかな?

9:50

 出席確認。あいうえお順で前から4人ずつ名前が呼ばれる。呼ばれた人から順番に講師の方にハンコを押してもらう、というザ・昭和っぽいシステム。ハンコと同時にスクーリング演習ノート(黄色)を1部受け取る。

夏休みのラジオ体操を思い出しました…
夏休みのラジオ体操を思い出しました…

スクーリング演習ノート
スクーリング演習ノート

10:30

 10分間の休憩。

12:00

 5分間の休憩。

12:30

 お昼休憩。1時間。

13:30

 列ごとに2回目の出席確認。

14:35

 10分間の休憩。

14:45

 講義に入る前に全員で伸び・軽い体操。ちょうど眠くなる時間帯だったので、眠気覚ましに効果抜群だった。さすがはベテラン講師!

15:40

 10分間の休憩。講師の方は休憩中もずっとしゃべってる…。

16:30

 10分間の休憩。

16:40

 列ごとに3回目の出席確認。

17:30

 1日目の講義終了。

 最後に、講師の方が明日の修了テストの一問一答形式の問題に出るページを早口で指定して終了(えっ?いいの??)。教材も持ち込み可能だし、指定されたページを軽く確認しておけば大丈夫そう。

  • 1日目の感想
    • 座ってずっと話しを聞いているだけなので、何度か睡魔に襲われそうになった(※登録実務講習はグループワークやディスカッションは一切なし)。
    • 今日の話しを聞く限りでは事前の準備は特に必要なさそう。一問一答対策は今日指定されたページを確認しておけば大丈夫だろうし、記述式も明日しっかりやるみたいなので大丈夫でしょう。
    • 講師の方のお話しは実務的な内容が多く、特に業界全体の問題点やトップセールスがやっている工夫の話しなどが興味深かった。さすがはプロ!

スクーリング2日目

2018年1月12日(勉強時間:120分)

修了試験に持ち込める教材
修了試験に持ち込める教材

付箋に見出しをつけて見つけやすく!
付箋に見出しをつけて見つけやすく!

 朝2時間、確認テストの問題(全100問)を解いて、解答解説を確認。出来は9割ぐらい。試験から3か月ぐらい経ったけど、意外と忘れてないもんだねぇ。

9:00

 教室に到着。なんとなく昨日と同じ席に着く。他の方もなんとなく昨日と同じ席に座るみたい。日本人の習性かな?

9:30

 講義開始。出欠はあいうえお順で後ろから4人ずつ。昨日は前からだったから、講師の方もいろいろ気を遣ってるんだね。

10:40

 10分間の休憩。

11:30

 10分間の休憩。

12:20

 ちょっと早めに午前の部が終了。1時間のお昼休憩。

13:25

 午後の部が開始。出欠のハンコをもらう。

14:40

 10分間の休憩。

15:30

 20分間の休憩。15時50分から修了テストの説明を始めるとのこと。教室内の暖房の影響?か分からないけど、頭に血が上って鼻血が出てきた…だ、大丈夫かな。

15:50

 修了テストの説明開始。テストに持ち込めるもの以外はカバンにしまうよう指示がある。飲み物は机に出しておいてもいいみたい。

 最初に答案用紙(マークシート形式)が配られる。受験番号や名前などを記入する。次に問題用紙の冊子が配られる。

16:00

 テスト開始。一問一答形式の30問は、確認テストでばっちり対策していたので楽勝。記述式の30問も、講義中に出るところをかなり丁寧に教えてもらっていたし、テキスト3冊を見ながら解答できるから簡単だった。

 16時30分から50分までの間は途中退出できるので、どんどん人が減って行く(※答案用紙を提出した人から講習終了)。私も50分ぐらいに全てを埋め終わったけど、最後まで残って解答を確認した。ちなみに、最後まで残っていたのは20人中8人だけだった。

17:00

 8人の答案用紙と問題冊子を回収して登録実務講習がすべて終了。講師の方に一言お礼を言って教室を出た。実務の話しをたくさん教えてもらえてとても勉強になった。CFPのエントリー講習や建設業経理士の登録講習よりも面白かったかも。

  • 2日目の感想
    • 修了試験の一問一答対策は、確認テストに収載されている問題がほとんどそのまま出題されるので、確認テストをきちんとやっておけば楽勝。
    • 記述式対策は講義中に出るところを教えてくれるので、しっかりメモしてすぐに調べられるように付箋などを貼っておけば楽勝。
    • 修了試験は事前の準備よりも、とにかく2日間集中して取り組むことが大事。居眠りしてたら普通にやばいと思う(特に記述式)。

修了試験の結果

2018年1月20日

TACから送られてきた封書
TACから送られてきた封書

登録実務講習修了証と試験結果
登録実務講習修了証と試験結果

 修了証および修了試験の結果がTACから送られてきた。一問一答式・記述式ともに30点満点だった。

 登録申請に必要な書類の一覧表が同封されていたけど、けっこういろんなもの用意しなければいけないんだね。ひとつずつ準備していこう。

宅地建物取引士の資格登録手続き

2018年2月5日

資格登録手続きをするために都庁へ
資格登録手続きをするために都庁へ

領収書と登録申請受付票
領収書と登録申請受付票

 午前9時すぎに都庁に到着。入館に必要な書類を書いて一時通行証をもらう。1階のゲートを通過してエレベーターで3階へ。

 3階にある不動産課の入り口に案内係の人がいたので、免許申請のために来た旨を告げると、発券機から受付表(6番)を取ってくれた。窓口は待ち人数ゼロだったので、そのまま受付へ。

 必要書類一式を提出して、チェックしてもらう。チェックが終わると登録料の支払い。受付のすぐ後ろにある収納機に現金37,000円を投入すると、2枚1組のシールみたいなものが出てきた。うまい棒3,700本分が一瞬のうちに消えちゃった…。

 受付に戻って担当者にシールを渡すと、片方は提出した書類に貼られて、もう片方の領収書は返してもらえた。領収書は再発行できないから失くさないでね、とのこと。

 最後に、今後の流れなどが書かれた「登録申請受付票」を受け取る。資格登録には30日~40日ぐらいかかるみたい。

 また、東京都は取引士証の同時請求ができないので、必要な場合は資格登録完了後にまた交付申請に来なければいけないとのこと。

 この時点で9時20分だったから…10分ぐらいで全ての手続きが完了したのかな。これから都庁で資格登録する方は、午前中の早い時間が狙い目です!

管理人管理人

【資格登録手続きの感想】
 合格証書のコピーは「登録実務講習の申込時」と「資格登録手続きの申込時」に必要になります。登録まで考えていらっしゃる方は、登録実務講習の申込時にコピーを1枚ではなく2枚とっておくと、資格登録手続きの申込時の手間が省けます。
 また、請求に時間がかかる書類は早めに請求しておきましょう。具体的には、本籍地の市区町村に発行してもらう「身分証明書」や、法務局に発行してもらう「登記されていないことの証明書」の2点です。

2018年3月9日

資格登録の通知書(表面)
資格登録の通知書(表面)

資格登録の通知書(裏面)
資格登録の通知書(裏面)

 登録が完了した旨の通知(ハガキ)が届いた。取引士証が欲しい人はもう1回都庁に来てね、とのこと。手数料・申請書・顔写真・印鑑・登録通知書を持って、もう1回いきますかね。

宅地建物取引士証の交付申請

2018年3月14日

宅地建物取引士証
宅地建物取引士証

15:30

 都庁に到着。入館に必要な書類を書いて一時通行証をもらう。1階のゲートを通過してエレベーターで3階へ。1回来たことあるからスムーズに移動できた。

 3階にある不動産課の入り口に案内係の人がいたので、取引士証の交付申請のために来た旨を告げると、発券機から受付表を取ってくれた。窓口の待ち人数は5人ぐらい。

15:40

 10分ぐらいで番号が呼ばれた。3つぐらいの窓口で対応してるみたいだから意外と早かった。必要書類一式を提出して、担当者の方にチェックしてもらう。

 チェックが終わると取引士証の交付費用の支払い。受付の後ろにある収納機に現金4,500円を投入すると、2枚1組のシールみたいなものが出てきた。片方を申請書に貼り、もう片方は領収書として返してもらった。これは登録時と同じ流れ。

 取引士証の交付まで30分ぐらいかかるとのことなので、番号が書かれたカードを受け取って待合スペースのソファに座って待つ。

15:55

 6人分の取引士証が出来あがったようで、まとめて番号を呼ばれる。30分ってのはある程度余裕を持った時間なんだろうね。番号が書かれたカードと引き換えに取引士証を受け取る。

16:00

 都庁を出る。お疲れ様でした!

管理人管理人

このタイミングで提出する顔写真(タテ3cm×ヨコ2.4cmのものを2枚)がそのまま取引士証の顔写真になります。ビジネスで使う場合はきちんとした服装で撮ったものを提出しましょう。

Q&A

 Q&A形式で受験生の方々の疑問・質問にお答えいたします。

 私の勉強法について疑問・質問がある方はメール送信フォームからお気軽にお問い合わせください。こちらのスペースで回答いたします。

実施機関によって登録実務講習の費用が異なりますが、高いところと安いところのどちらがおすすめですか?
特にこだわりがなければ安いところでじゅうぶんだと思います。

講師の質ははっきり言って運次第ですし、教材の内容もそんなに大きく変わりません。また、修了試験の合格率もほとんど差はありません。

ただ、受講料が高いところは会場の立地が良かったり、日程の選択肢が多いので便利なのは確かです。私の場合は「自宅からの近さ」と「業界大手の安心感」でTACを選びました。

現時点で宅建業に従事する予定はありませんが、今のうちに登録実務講習を受けて登録しておいたほうがいいですか?
登録しなくても試験の合格は一生有効です。よって、宅建業に従事する予定がない場合は登録実務講習を受ける必要はありません。

ただ、転職等で宅建業に従事する可能性がある場合は、宅建の知識が頭の中に残っているうちに登録実務講習を受けておくのもひとつの手です(※登録実務講習は10年間有効)。

現時点で宅建業に従事する予定はありませんが、今のうちに取引士証の交付を申請しておいたほうがいいですか?
交付申請していないからといって登録が削除されることはありませんので、宅建業に従事する予定がない場合は取引士証の交付を受ける必要はありません。

ただ、取引士証の交付申請自体は数千円で出来ますし、取引士証は本人確認書類としても使えますので、免許証やパスポートを持っていない方は意外と重宝すると思います。

まとめ

 登録実務講習の合格体験記(+おまけ)は以上です。

 2017年6月28日にスタートした宅建の勉強。私自身、不動産系の資格に挑戦するのは初めてでしたが、最後まで楽しく勉強することができました。この場を借りて応援いただいた方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました!

 ちなみに、試験合格後から取引士証を受け取るまでにかかった費用は以下のとおりです。

  • 登録実務講習の受講料:21,000円
  • 証明写真代:800円
  • 合格証書のコピー代:20円(2枚)
  • 身分証明書の発行費用:464円(※送料込み)
  • 登記されていないことの証明書:464円(※送料込み)
  • 住民票:300円
  • 登録手数料:37,000円
  • 取引士証の交付手数料:4,500円
  • 都庁までの交通費:824円(2往復)

 合計は…ダララララララララ(注:ドラムロールの音)…ドンッ!65,372円

 地味にきつい金額ですが、登録実務講習のスクーリングでは実務的な話しをたくさん聴くことができましたし、自分の知らない不動産の世界にちょっとだけ足を踏み入れることができたので、使ったお金以上の価値はあったと思います(と自分に言い聞かせています)。



宅建ナビでは皆様からの合格体験記を随時募集しております。

 皆様からご投稿いただいた合格体験記は、将来の受験生の大きな支えとなり、その受験生が合格し、また次の世代へ…皆様の合格体験記は連綿と後輩たちに受け継がれていきます。登録実務講習に合格した証をぜひ宅建ナビに残してください。

 合格体験記を掲載させていただいた場合には、心ばかりでございますがamazonギフト券2,000円分を、投稿時にご記入いただいたメールアドレス宛にお送りいたします。

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